33歳で倒れてから、ずっと病院通いの私の生活 ~腎臓病と虐待と

33歳でめまいを発症し起き上がれなくなる。以後いくつもの病院を行脚し、現在はIgA腎症を治療中。

第五回 子宮全摘後、ステロイド治療は

前回は子宮を全摘手術した顛末を書きました。

 

その後、二回目のステロイドパルス療法(点滴)とステロイド剤を飲む治療を再開しました。

人体実験を身を以てしているような感覚ですが、なんと、一回目とは違ってステロイドの副作用がほとんど無くなりました・・!

※これは個人差が非常にあるため、あくまで私の場合は、ということでお伝えしております。

あんなに悩まされた婦人科系の副作用が無くなったのです。

ステロイドの治療で副作用が少ない方は結構いらっしゃるようです(医師談)。

ですが私はヘロヘロだったため、これから何ヶ月もこんな体調で過ごすのかと絶望していました。

それがこんなに改善するとは・・・激しい動悸もほんの少しになりほとんど気にならなくなりました。

日常生活でのダルさも、少なくなりつつあります。

それは疲れで昼寝(仮眠)をしなくても平気になっていること、料理をする気が普通に湧くことなどから自覚しています。

それでも毎日がすべて体調が良いわけではありませんが。

元々好きじゃ無い料理をするのがすごく気乗りしないタイプだったのですが、料理をするのってキッチンに立つ元気が無いと出来ないですよね。

食欲も余り無かったし。それが出来るようになってきて嬉しいです。

腎臓が悪いので食事には気をつけていかないといけないし、手作りする必要にかられています。

なので料理をする気が湧くというのは好ましいことです。

ただでさえ無職な私は、家にいて最低限の家事をして、ほぼ引きこもり状態で、病院に通院することで精一杯でした。

今までしっかり出来ていなかった料理を積極的に出来るようになったことは、精神衛生上でも非常に良いと思います。

女性ホルモンのバランスの悪さ、腎臓の疾患から来るダルさが、料理をする気をこんなに奪っていたとは。

なぜ女性ホルモンなのかは、次回へ続きます。

第四回 今年前半の入院歴②

前回(今年前半の入院歴)の続きです。

 

喉の手術のように、ホイっとすぐに手術出来るのかなと思っていたら大間違いでした。

なんと子宮全摘手術の前に、一ヶ月ほど閉経状態にするホルモン剤を飲まなくてはならないという。

私は一ヶ月でしたが、子宮筋腫が大きいのを小さくして手術に挑む方などは、半年も飲まないといけない方もいるという・・・

この薬はかなり辛かったです。個人差はありますが、偽閉経にするというのはつまり、更年期の症状が現れるということです。

女性ホルモンのバランスに関しては、私は本当に良かったためしが無いので、正直「飲みたくねーなー」という思いでいっぱいでした。

飲んですぐに、やっぱりほてりやダルさ、手の痛みなどが出たので、早速婦人科の先生に訴えました。

この辛さを緩和する薬は何か無いのかと。

恐らくその病院の診療方針によるのでしょうが、私の受診した婦人科では「無い」との回答でした。

ネットで調べたら「何か」はあるみたいだけどね・・・

途中でこの薬を飲むのを止めた人はいますか?と質問したら「いないです」とのこと。

ホント?こんなに辛いのに?

ほてりが続くと、不眠になります。急に熱くなって、寝られないからです。

こんな状態を半年続けたとしたら、何か別の症状がでるんじゃないですか・・・?ということは言っても無駄だろうと思い、言いませんでした。

こういう女性特有のマイナートラブルや症状って、婦人科ですら軽視されがちなのをずっと感じて生きてきました。

ありとあらゆる場面においてです。

医療を受ける際の平等性は高いと言われていますが、それは本当でしょうか?

私は違うと思います。

これについては別の回で書きます。

 

女性は我慢強い人が結構います。

十代から月経が始まり、女性体育教師とかに「生理中でもプール入れ!」「水中では血は出ない!(実際は普通に出る)」と根性論を浴びせられ続けてきた弊害。

「女性なら耐えられるはず」という一度も月経が来たことの無い人が放つ迷言。

 

私はここに宣言する。我慢も出来ないし、耐えることも大っ嫌いだ!!私は私のために治療する!それだけだ!

 

こんな辛い薬を飲まなきゃいけないけど、子宮を取るためには通らねばならない。

長年「我慢」してきた月経の辛さとオサラバするために、あと少しだけ「我慢」するか・・・。

そんなこんなで五月。奇跡的に個室に入院することが出来、無事に手術を終えました。

やっぱりキツいのは術後です。体質的なものなのか、手術後すぐに麻酔が切れるのでお腹が結構痛い。

当然一晩中眠れない。看護師さんに積極的に痛み止めをお願いする。

でも、この痛み・・・生理痛より全然マシな痛みなんですけど!?

生理痛の酷さ、どんだけー!!術後より痛かったのかよ!!

生理痛を耐える必要なし、と改めて強く思った次第です。

術後一日目、先生の診察。回復が早いと言われました。

これは多分、普段軽い有酸素運動を持続していてある程度体力を付けていたからだと思います。

他に大変だったのは、喉がむせないようにすることでした。

病室はクーラーが入っているので喉が乾燥しやすく、全身麻酔の時にまだ治りきっていない喉に挿管した傷が少し出来たため、非常にむせやすくなっていまいた(加湿器無し)。

結局三回くらいむせましたが、たった二センチの腹腔鏡手術の傷がすごい痛み・・・!

他の穴だけ開けた三カ所の傷は平気なんですが、切開したところだけがむせたときに激痛でした。

内側から刃物で刺されているような感じ。刃物で刺されたことは無いですが、こんな感じかな?と思いました。

手術翌日から自力で歩き、トイレに行き、ベッドから起き上がる度に傷が痛い、という日々を過ごしだんだんと鬱屈した気分になってきました。

痛み自体は日に日に良くはなっていくのですが。

それで個室の窓を開けてみました。どの窓も十センチくらいしか開きません。

やっぱり飛び降りられないようになっているんだな~と納得。

窓の下の保育園で、ちびっ子たちがお庭遊びをしていました。それで少し元気が出ました。

とうとう夫に、読むと明るい気分になれる漫画を差し入れしてもらい、それを読んでやり過ごすことが出来ました。

一週間の入院を経て、やっと退院出来ました。

 

第三回 今年前半の入院歴①

前回の投稿からしばらく時間が経ってしまいました。

今年は一月に腎生検、三月に扁桃腺切除、五月に子宮全摘と、三度の入院をしました。
腎生検でIgA腎症という難病だと分かったので、その治療に伴い扁桃腺の摘出が必要になったのです。
実際、その効果は出ているので意味はありましたが、手術から四ヶ月経った今も喉の傷は完治していません。
トマトがしみて食べられないのと、堅いものが食べられないので色々めんどくさいです。
喉のかさぶたが無理に剥がれないように、朝はお粥、昼はそうめんなど、主食も柔らかさに気をつけ、普通に炊いたご飯が食べられない状況です。
おかずは柔らかいもの、柔らかく茹でたものなど。

今は高齢者向けの柔らかいおかずがレトルトになったものが売られていて、術後は特に助けられました。喉の手術をするまで、こういうものがあることを知らなかったです。
喉の術後の入院中に、スマホで同じ経験談のある方のブログを拝読し、参考にさせてもらいました。
今思えば、入院前に調べて買っておけば良かったです。退院してから慌てて注文したので。

どんな手術もそうだと思うのですが、術後が一番大変です。自分で食事の用意をしないといけない方は、退院後に家ですぐ食べられるものを入院前から用意しておくことをおすすめします。

体力気力が落ちた中、買い物に出掛けるのもしんどいし、調理なんてなおさらです。

他にも食べやすかったものは、プリンやゼリーです。とりあえずのエネルギーを確保できます。

ですが甘いものなので長期はおすすめしません。

扁桃腺手術で入院した時から、ステロイドパルス療法をしています。

三日連続点滴でステロイドを打つのをワンクールで、二ヶ月に一度行う治療法ですが、
一度目のとき副作用でめっちゃ卵巣が痛くなってしまい(元々ひどい排卵痛持ち)、退院後の錠剤のステロイド薬でも生理痛のような子宮と腰の痛みと、ホルモンバランスが崩れて、だるくて何も出来なくなってしまったのです。

重いPMS(月経前症候群)がドーンと来てしまった感じです。
ステロイドの副作用で「月経異常」があるので、私の場合は多分それだったと思います。

他にはフラつきや、死ぬんじゃないかというくらいの激しい動悸が副作用で出ました。

数年前からミニピルという薬を飲んでホルモンを補い、排卵も月経も無い状態を維持していたのに、ステロイドを飲んで戻ってしまっている。

この時、「子宮を取ってしまおう!」と決意しました。

以前から取りたいな~とは思っていたのですが、コロナ禍になってしまい断念していました。

ですが今回は、喉の手術の翌月には婦人科を受診し、五月に子宮全摘手術をしてもらうという、ハードなスケジュールを勢いでこなしました。

決意をすると、行動が早いのは昔から変わらないようです(特にピンチの時)。

 

次回に続きます。

第二回 腎臓病と治療と、虐待と

前回、最初のブログを読んで下さった方、有り難うございました。

 

去年40歳の時、腎臓病と分かり、それからは検査や入院と忙しく過ごしている。病気の治療って、以外と忙しいんですよ。

20歳の頃にはすでに尿検査で潜血プラスが出ていて、再検査などもやったけれど問題無しとしてスルーされ、20年経った。
20歳の時点で検査したときにちょうど生理前だったり、若かったこともあり問題視されなかった。
医療がこの20年で進化し、今は血液検査の内容自体が進歩している(と思う)ので、もし腎臓が気になる方は腎臓内科を迷わず受診なさってください。

私がブログを始めたのは、そういった腎臓病を見過ごされる人が一人でも減りますように、という思いからなのだが、
ブログを書くために色々と調べているうちに、衝撃的な一文に出会った。
「虐待を受けて育った人は、平均寿命よりも寿命が短い」というものだ。
虐待という言葉、メッチャ思い当たる。さらに、「炎症やアレルギーなどの疾病に悩む人が多い」ということも知った。
まさに私のことじゃん・・・。マジかよ。

例えば食物アレルギーは、30歳くらいから出始めた。
今までは食べることが出来ていたものが、どんどん不調の原因になった。
アレルギー持ちの人を見て、ワガママだとか食べ物を粗末にしているとかの理由で忌み嫌う人が結構いる。
そんな人とは一生わかり合える気がしない。
そして私にとって、「そんな人」が家族なのだ。生まれ育った、最初の家族。

 

第一回 LGBTQ+に関する喫緊の課題

私は2023年1月に人生で初めて入院生活というものを経験した。
検査入院で数日の間のことだったが、未知の体験ばかりでかなり勉強になった。
というのは、あらゆる面から医療現場での問題や課題が見えたからだ。

その一つとして、喫緊の課題だと思ったのはタイトル通りの「LGBTQ+に関する」ことである。
まず私が入院に関する説明を受けたとき、セクシュアリティに関して何か伝えたいことがあるか、全く聞かれなかったこと。
私は医師の診察を受けた後に入院が決定したので、もしセクシュアリティに関して何か伝えたいことがあれば先生に話していただろう。
セクシュアリティについては患者側からは中々切り出しにくい事でもあるから、医療者側から普通のこととして聞いてくれると良いなと思った。最早、普通の問診の一つとして。
LGBTQ+当事者が医療機関に罹る場合、個々の事情や過去の経験から嫌な思いをしたことがある人がたくさんいるというのを、
今回調べて知った。
私が入院したときに思ったのは「トランスジェンダーの人は希望の部屋(女性部屋、男性部屋)が選べるの?トイレは?」
ということだったのだが、退院してよく考えたら問題はそれだけでは無かった。
LGBTQ+当事者は個室を取れば良いという事でも無い。
しかも今はコロナ禍で、平時ではなく有事である。私が入院した病院は、コロナ患者のために個室はなるべく開けているという。
なので簡単に希望しただけで個室は取れない。
でも待って、LGBTQ+当事者が個室を取らなければいなんておかしい。個室には差額ベッド代が発生する。一日で1万円~上は3万円以上。当事者だからって自費で高額を負担するのはおかしい。

そして先だっての元首相秘書官のひどい差別発言(2023年2月)を聞き、同性婚の法整備を迅速にやらないといけないということも実感した。
このコロナ禍で家族等の面会は基本、出来ないようになった。出来るのは荷物のやりとりを看護師さんにお願いすることと、病状や手術の説明を医師と患者と家族で聞くときに再会するくらいである。
高齢の患者さんなどは、慣れない環境で家族にも会うことも出来ず、不安定になっていらっしゃる方もいた。

もし患者が重篤になった場合など、病院によっては家族しか面会できないことがあるが、同性のパートナーがいる方の場合はそれがコロナ禍だろうと普段の日常であろうと許されない事がある。たとえ何十年連れ添った仲であっても。
実の家族と絶縁状態の方もいらっしゃるだろう。
「パートナーシップ証明書」を発行する自治体も増えてきてはいる。こういった医療面などでは役立つけれど、法的な効力が無いのが現状である。

コロナ禍にあって面会が出来ないという病院の中での異常な事態が、同性愛者の方には平時からずっと押し付けられてきた事実であること。
これはとてつもない人権侵害であると思う。日本政府は今すぐにLGBTQ+に関する同性婚の権利と法整備をする必要がある。