前回の続きです。
やっと・・・長年の地獄から解放された私です。
一ヶ月に一日しか元気な日が無かったのが、今では一ヶ月ずっと元気。
しかも月経無し、排卵痛ほとんど無し。
たまに調子の悪い日は、疲れてるのかも、と無理をしないで休みます。
無理をしない、というのも、めまいや体調の悪さを何年も経験したことから、身についたことの一つです。
ずっと休まないという生き方をしていると、自分が疲れていることにも鈍感になっていきます。
すると人は、ある日突然バタッと倒れます。
そういう人が結構いらっしゃるので、見ていて心配です。
自分の身体の調子や疲れに意識を向けて生きるようになると、無理をしないような考え方になっていきます。
今日は無理をしないでおこう、胃が疲れてるからお粥にしよう、少し昼寝してみよう、などです。
女性ホルモンを補って、やっと普通の生活に戻った私ですが、月経が無くなったことで衝撃の事実に気がついてしました。
「男性の日常ってこんな感じなのか・・・!?」と。
月経やそれに伴う不快な症状、「ナプキン買いに行かなきゃ!」という煩わしさ、予定を立てる時に次の月経に重ならないかの配慮。
通院するのもやっとだった体調が最悪の頃、月経の予定まで考慮して予約しなければならない(起き上がれないから)のが、何よりめんどくさかった。
・・・男性ってこんなこと一切考えずに生きてこれたんだ・・・!!
早速、夫に聞いてみました。
予想通りの答えが返ってきました。
私は愕然としてしまいました。
毎月毎月、初潮が来てから二十数年の間、我慢していたことが男性には全く無関係だったのか・・・
月経が来て一度も嬉しいと思ったことなんか無いし、むしろ自分を苦しめる悪魔のように感じていたものが・・・
夫によると、一ヶ月の間、体調は全く平坦で、何も変わらないそうです。
女性は、程度の差はあれ、毎月女性ホルモンという名のジェットコースターに強制的に乗せられ、さんざん振り回され、それでもなんとか社会と折り合いを付けて勉強をしたり、仕事をしたり、家事育児をしなければならないのです。
経血が漏れて服に染みたままだと恥ずかしいから、気をつけなきゃ、とか思っていた自分がかわいそうになってきました。
そんなこと考えなくても別に良かったんだ。
外出先で漏れて失敗したのは高校生の時の一回だけでしたが、なんならもっと漏らしときゃ良かった!と思いました。
女性の大変さを社会へ見せつけるために。
血が付いてても、ナプキンを隠さずそのまま手に持ってても、全然良かったわけだ。
要らぬ配慮を意味無くしていたわけだ、二十数年間も・・・!
愕然とした後に怒りが湧いてきてしましました。
有史以来、こんな理不尽な身体で生きてきたわけだ、女性たちは・・・
日本で低用量ピルが解禁されたのはほんの最近、1999年です。
高用量ピルは1957年ですが、副作用が強すぎて、飲めなかった人が沢山いたんじゃなかろうか。
二十一世紀直前まで、日本の女性たちはほったらかされていた。
調子が悪くても、自分でなんとかしろ、と。出来ねえわ!
無理でしょ。それで専業主婦が多かったのではないか、とも思います。
月経で寝込む人は、そこら中にいます。見えていないだけで。
女性が自分の性を自らコントロールするのを恐れていたのでしょう、反対していた偉い人たちは。
今は低用量ピルの使用目的として、女性ならではの体調の悪さを治療するということに重きが置かれている気がします。
勉強や仕事に差し支えないように。
小学生の時、性教育の授業で、私の学校は男女一緒に習っていましたが、男女別々に習った学校も沢山あります。
私が中学生の時、家で月経中にトイレを流し忘れて便器が血まみれだった時、それを見つけた母が「お父さんが見たらどうするの!」
と怒りました。
いや別に、「生理中なんだな」と思うだけだろ。
こっちは毎月血を見てんだから、一回見たくらいで何なんだよ騒ぐな、とムカつきました。
月経は隠さなきゃいけないものだ、血を服に付けて歩いてはいけない、プールも無理して入れ!(私は断固として休んでました)
という世の中が嫌いでしょうがなかったです。
ようやく大人になり、誰の許可も取らず自分で治療法を選択できるようになり、清々しています。
次回へ続きます。
※第十三回よりも第十四回の記事を先に掲載してしまいましたので、この記事は再掲載いたしました。スターを下さった方、申し訳ございませんでした。